新型 iPad Pro 4:ディスプレイ

発売時期いつ[2020 新作 iPad Pro 4]


2020年4月頃の発売が濃厚な iPad Pro 第4世代は、筐体・フレームを継続採用するマイナーチェンジモデルとなる見込み。

現行モデル 2018 iPad Pro 第3世代には高画質なディスプレイ Liquid Retina(リキッド レティナ)を採用。パネル業界でも注目の先進的な LCD(液晶)パネルは画面四隅まで高いクオリティで表示が可能で、限りなく現実に近い色を再現。
さらに、ProMotion テクノロジーによって驚異的スピードでな表示・反応できるため、スタイラスペンでの描写遅延は、すべてのタブレットコンピュータのなかでも最短を誇る性能。

この優れたディスプレイパネルは、 iPad Pro 第4世代 が2019年10月に発表されれば大きな仕様変更なく継続採用されるでしょう。



ディスプレイ情報

8K OLED

製造上の課題で大型サイズの高画質 OLED(有機 EL)ディスプレイの搭載が難しいと言われている iPad Pro ですが、日本企業による超高解像度 OLED の開発により搭載への希望が見えてきました。
8K OLED ディスプレイ性能[2020 新型 iPad Pro 4]
有機 EL(OLED)ディスプレイは、液晶(LCD)ディスプレイに変わる新世代のディスプレイとしてコストを抑えた量産化が進められています。Apple では 2018 iPhone X から採用していますが、ディスプレイサイズの大きい iPad Pro には採用されていません。
Apple としても高画質とアドバンテージのために iPad Pro などのハイエンドなタブレット PC に OLED ディスプレイを搭載したいところですが、有機 EL ディスプレイは製造上、画面の大型化が難しい課題があります。もちろんディスプレイパネル単価も高くなるため販売価格の上昇が懸念されます。

有機ELパネルの製造

大型有機 EL ディスプレイの供給最大手は、テレビパネルが韓国 LG Electronics(LG 電子)、スマートフォンパネルが韓国 Samsung Electronics(サムスン電子)と韓国企業がおさえています。

現在の有機 EL パネルの製造法は、真空環境で EL 層を形成して部材を蒸着させる『蒸着法』で作られています。ただ、テレビ向けとスマホ向けでは生産方法に違いがあります。

テレビ用 OLED パネル製造
LG のテレビ向け大型パネルの製造は、RGB それぞれをマスキングせず1層ずつ塗り重ねる『白色EL蒸着法』。これは RGB を積み重ねる独特な構造。しかし、このままだと光を透過すると色が混じってしまうため、カラーフィルターで分光(光をスペクトルに分ける)させて RGBW の4色発光を実現。
この製造法であれば、1画素 RGB をマスキングして塗り分けする必要がないため、ディスプレイの大型化が可能ですが、積層構造の上にカラーフィルター載せるため、発光効率がよくなく、さらに小型化が難しいのが難点です。
スマホ用 OLED パネル製造
Samsung のスマホ向け小型パネルの製造は、1色ずつ部材を蒸着させていく『FMM-RGB 蒸着法』で、RGB が個別に発光するため発光効率にすぐれていますが、製造上の課題で大型化がむずかしい。

かつては日本メーカーでも有機 EL ディスプレイパネルの開発に力を入れていましたが、製造上の問題を解決できず量産化に至りませんでした。

8K 有機ELディスプレイ仕様

8K OLED ディスプレイ性能[2020 新型 iPad Pro 4]
そんなところ、次世代ディスプレイや蓄電デバイスなどを開発している『半導体エネルギー研究所(Semiconductor Energy Laboratory = SEL)』が驚くべき新技術を採用した有機 EL ディスプレイの開発をアナウンス。

この有機 EL (OLED) パネルは 8K の解像度を誇るディスプレイで、そのパネルサイズは〈8.3-inch〉と〈13.3-inch〉の2種類を開発。このサイズは、タブレット PC やラップトップ PC の画面サイズを意識して大きさを決定。さらに将来は、より大型のディスプレイを開発し iPad Pro や MacBook Pro などの Apple 製品に搭載される可能性が高いディスプレイパネルです。

パネルサイズ 解像度 ppi リフレッシュレート
8.3-inch 7680 x 4320 1062 60 Hz
13.3-inch 7680 x 4320 663 120 Hz

SEL が開発した2つのディスプレイパネルの解像度は〈7,680 × 4,320 px〉と圧倒的な解像度をほこる。また、8.3インチパネルの1インチあたり解像度は〈1062 ppi〉です。比較として7.9-inch パネルを搭載する iPad mini 4 の〈326 ppi〉を大きく上回ります。

    その他の解像度

  • 2018 iPad Pro(11 / 12.9-inch):264 ppi
  • 2018 iPhone Xs / Xs Max:458 ppi
  • 2018 MacBook Pro(13-inch):227 ppi

フルハイビジョンの16倍の解像度で映し出せる SEL 製の有機 EL 8K パネルは、結晶酸化物半導体技術を採用しており、カラーフィルタに『CAAC-IGZO(c軸配向結晶質酸化インジウムガリウム亜鉛)』を使用。

大型の〈13.3-inch〉ディスプレイパネルの解像度は〈8.3-inch〉と比べると低い数値ですが、そのかわりリフレッシュレートは〈120 Hz〉仕様なので、iPad Pro といったハイエンドタブレット PC に要求される高速表示の条件はクリアしています。

次世代 OLED 搭載はいつ

8K OLED ディスプレイ性能[2020 新型 iPad Pro 4]
気になるのが「この超解像有機 EL ディスプレイが 2019 iPad Pro に採用されるのか?」という点ですが、まだ 2018年12月に開催された『SEMICON Japan』で、8.3インチ 8K OLED パネルのデモには成功しましたが、13.3インチモデルはまだ開発中の段階にあるため、早期の製品化はむずかしいようです。
現在の状況から予測すると、2019年以降に発表する次期 iPad Pro に搭載される可能性は低いですが、2020年にリリースされる iPad Pro をふくめた Apple 製品に 8K OLED が搭載される可能性は十分高いでしょう。

その他の情報としては Apple が独自開発の『Micro LED』と呼ばれる次世代 LCD ディスプレイの自社デバイスへの搭載も検討していると噂されています。このテクノロジの開発が順調にいけば、今後数年以内に、iPhone、Apple Watchのほか、『Apple Display』といったさらに自社ブランドテレビを発売する可能性もあります。



mini LED

mini LED ディスプレイ性能[2020 新型 iPad Pro 4]
OLED(有機 EL)パネルは省電力で高画質ですが、大きいパネルサイズの生産には高度な生産設備が必要なうえ、生産効率が少し劣るため、製造コストがかかるのがネックです。そんな有機 EL パネルの対抗部品として近年『mini LED(ミニ LED)』に注目が集まっています。

ミニ LED パネルは、LCD(液晶)パネルとくらべ、高いコンストラスト、低い消費電力、長寿命のうえシンプルな構造が特長。

Apple は、この新しい LED パネルに高い興味を示しており、早ければ2020年後半に発売するディスプレイパネルに Mini LED の採用を決定していると噂されています。すでに Mini LED 市販化の動きもあり車載ディスプレーなどへの搭載が始まっています。

Mini LED は、一般的な LED のチップサイズが〈300~350 μm〉であるのに対し〈100~200 μm〉とチップ面積が小さい。さらに次世代技術として研究が進められている〈100 μm〉以下の micro LED(マイクロ LED)も業界では注目されている。(μm = マイクロメータ)

Mini LED の特長

ミニ LED を液晶ディスプレイのバックライトに採用することで HDR(High Dynamic Range)を実現し OLED と遜色ない映像を作り出すことができます。これは、ローカルディミングという部分駆動技術と組み合わせて実現するもので、画面が黒い部分だけバックライトを消灯することで『黒』の表現に優れ、広い明暗比を可能にしています。

OLED パネルの特長には、液晶では実現が難しいフレキシブル性(曲げられる)といったメリットがありますが、折り曲げ特性に対してはフレキシブル micro LED の開発が進んでおり、近い将来には折りたたみ iPhone や iPad にも搭載可能になるでしょう。

Mini LED 導入時期

Apple は、次世代 iPad Pro には新設計・新開発のディスプレイパネルの搭載を検討しており、おそらく OLED パネルか、Mini LED パネルのどちらかを採用する可能性が高い。

また、Mac と 自社開発ディスプレイに Mini LED の搭載も予測されており、TF International Securities のアナリスト Ming-Chi Kuo(ミンチークオ)氏は、ミニ LED の発売時期を以下のように予測しています。

iPad
2020年第4四半期〜2021年第1四半期
MacBook Pro
2021年第1四半期〜第2四半期

2020 iPad Pro 4:特長 機能まとめ